【ロッキー4／炎の友情】ドラマ・スポーツ映画

アメリカ 1985年
監督：シルヴェスター・スタローン
主演：シルヴェスター・スタローン   タリア・シャイア   バート・ヤング   ドルフ・ラングレン   カール・ウェザース   ブリジット・ニールセン   マイケル・パタキ   トニー・バートン   R・J・アダムス   アル・バンデイロ   ドミニク・バルト   ダニアル・ブラウン   ジェームズ・ブラウン

ソ連からドラゴというボクサーがやってきた。近代科学の粋を駆使して“戦闘マシーン”に作り上げられたその実力は、アポロをリング上で殺すほど凄まじいものだった。戦いを通して心を通じ合わせていた親友を失ったロッキーは復讐に燃え、対ドラゴ戦に向けてソ連へ遠征するが……。

映画『ロッキー4/炎の友情』は、単なるボクシング映画の枠を超え、友情、喪失、そして国家間の対立という重厚なテーマを感動的に描き出した作品です。前作までのロッキーの物語をしっかりと踏まえつつ、ソ連の最強ボクサー、イワン・ドラゴという圧倒的な存在を登場させることで、物語に新たな緊張感と深みをもたらしています。
この映画の魅力は、何と言ってもロッキーの人間ドラマにあります。親友アポロの死という悲劇を乗り越え、個人的な復讐を超えて、国家の代表としてリングに立つ彼の姿は、観る者の胸を熱くします。ドラゴとのトレーニング風景の対比も鮮やかで、一方は最新鋭の科学的なトレーニング、もう一方はロッキーの古き良き、そして泥臭い努力。この対比が、最終決戦のドラマ性を一層高めています。
アクションシーンは非常に迫力があり、特にクライマックスのロッキー対ドラゴの戦いは圧巻です。単なる殴り合いではなく、それぞれの国の威信をかけた戦いとして描かれており、リング上の攻防一つ一つに意味が込められています。