【オーメン】ホラー映画

ホラー映画
像画出典:Prime video
出典:Prime video

【オーメン】

詳細

アメリカ 1976年
監督:リチャード・ドナー
主演:グレゴリー・ペック   リー・レミック   デヴィッド・ワーナー   ハーヴェイ・スティーヴンス   ビリー・ホワイトロー   ホリー・パランス   レオ・マッカーン   アンソニー・ニコルズ   パトリック・トラウトン   マーティン・ベンソン   トミー・デュガン   ジョン・ストライド

ストーリー

6月6日午前6時。ある外交官の妻が男の子を生むも、子どもはすぐに死んでしまう。やがて夫は同じ日の同じ時間に生まれた孤児を譲り受け、夫婦で大事に育てる。しかし数年後、その子の周囲で不可解な事件が起き始める。

映画【オーメン】予告編
感想

『オーメン』は、古典的なホラー映画の傑作として今なお輝きを放っています。その最大の魅力は、派手な特殊効果や驚かしに頼らず、心理的な恐怖をじっくりと醸成していく演出にあります。
特に印象的なのは、静かで不穏な雰囲気の構築です。ジェリー・ゴールドスミスの不気味な聖歌隊のコーラスが響く音楽は、見る者の心に不安を植え付け、ダミアンの無垢な表情が時折見せる不気味な冷たさは、彼の正体に対する疑念を徐々に確信へと変えていきます。主人公が真実に近づくにつれて、観客もまた、見えない恐怖に追い詰められていくような感覚を味わうでしょう。
この映画は、人間が持つ「不信」という感情を巧みに利用しています。愛する家族であるはずの少年が、実は恐ろしい存在なのではないかという疑念は、究極の恐怖を生み出します。そして、その疑念を拭い去ろうとするたびに、さらなる恐怖が襲いかかるという構造は、観客を物語の深淵へと引きずり込みます。
単なるホラー映画という枠を超え、宗教的なテーマや人間の運命といった深遠な問いを投げかけてくる点も、この作品が時代を超えて評価される理由です。派手なスプラッター描写よりも、じわじわと忍び寄る不穏さと、心理的な圧迫感を楽しみたい方には、ぜひ一度見ていただきたい傑作です。

4.0
出典:Prime video

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