出典:映画.com
【チャイルド・プレイ】
アメリカ 2019年
監督:ラース・クレヴバーグ
主演:オーブリー・プラザ ガブリエル・ベイトマン ブライアン・タイリー・ヘンリー ティム・マシスン デヴィッド・ルイス マーク・ハミル
最先端テクノロジー企業・カスラン社の期待の新商品、“バディ人形”。引っ越しをして友達がいない少年アンディは、誕生日に音声認識やセンサー付きカメラ、高解像度画像認識などの機能が付いた高性能人形を母親からプレゼントされる。自らを“チャッキー”と名乗る人形だが、実は欠陥品だと判明。的外れな受け答えに最初はあきれるアンディだが、「君が一番の親友だよ」と話すチャッキーに次第に夢中になる。その後、“彼”が豹変することなど知らずに・・・!?
リブート版として制作された2019年の『チャイルド・プレイ』は、オリジナル版の核となる「殺人人形チャッキー」の恐怖を現代のテクノロジーと結びつけ、新たな形で蘇らせた意欲作です。旧作ファンの方も、この映画をきっかけにチャッキーシリーズを初めてご覧になる方も、新鮮な驚きと、ある種のブラックユーモアを感じられる作品になっていると言えるでしょう。
まず注目すべきは、チャッキーの設定がAI(人工知能)を搭載したハイテク人形へと変更されている点です。オリジナル版の「殺人鬼の魂がブードゥー教の呪術で人形に乗り移る」というオカルト的な要素とは異なり、今作のチャッキーは、学習機能を持つAIが次第に暴走し、凄惨な事件を引き起こしていくという、非常に現代的で近未来的な恐怖を体現しています。
このAI設定のおかげで、チャッキーは単なる人形の枠を超え、家電製品やドローン、そしてホームセキュリティシステムなど、あらゆる最新テクノロジーと連携してアンディたちを追い詰めます。日常生活に溶け込んでいるはずの「モノ」が突如として牙を剥くという展開は、現代社会への風刺も効いており、旧作とはまた違った種類のゾクゾク感を味わえます。
本作はR15+指定となっており、ゴア描写(血のりや残虐なシーン)はかなり多めです。殺人人形というコンセプトにふさわしく、ショッキングな場面や、急に驚かせるジャンプスケアも用意されているため、ホラーが苦手な方は注意が必要です。
しかし、その一方で、チャッキーの見た目が可愛らしさと不気味さが同居した新しいデザインになっていることや、AIとして一生懸命(そしてズレた方向へ)頑張る姿に、ブラックコメディやユーモラスな要素を感じる人も多いでしょう。特に、ボイスキャストを務めるマーク・ハミルの演技は、チャッキーが「学習」していく過程を見事に表現しており、評価の高いポイントの一つです。

出典:映画.com





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