出典:映画.com
【トムボーイ】
詳細
フランス 2011年
監督:セリーヌ・シアマ
主演:ゾエ・エラン マロン・レヴァナ ジャンヌ・ディソン マチュー・ドゥミ
ストーリー
夏休み、家族と共に新しい街に引っ越してきた10歳のロール。引っ越し先で「ミカエル」と名乗り、新たに知り合ったリザたちに自分を男の子だと思い込ませることに成功する。やがてリザとは2人きりでも遊ぶようになり、ミカエルとしての自分に好意を抱かれていることに葛藤しつつも、お互いに距離を縮めていく。しかし、もうすぐ新学期。夏の終わりはすぐそこまで近づいているのだった…。
出典:映画.com
感想
『トムボーイ』は、思春期の揺れ動く感情と、自己同一性を模索する子供の姿を繊細に描いた作品です。主人公のロールが、夏の引っ越し先で「ミカエル」と名乗ることで始まる物語は、観る者に様々な問いかけを投げかけます。
子供ならではの純粋さや残酷さ、そして複雑な感情が、抑制の効いた演出とリアリティあふれる演技で丁寧に描かれています。
性別という枠組みにとらわれず、「自分らしさ」とは何かを考えるきっかけを与えてくれる映画です。家族や友人との関係性の中で、どのようにして自分の居場所を見つけていくのか、その過程がとても心に響きます。
大きなドラマチックな展開があるわけではありませんが、日常の中に潜む小さな心の動きや、ささやかな発見が、観終わった後も深く心に残るでしょう。

評価95点
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