出典:映画.com
【ザ・ピックアップ ~恋の強盗大作戦~】
アメリカ 2025年
監督:ティム・ストーリー
主演:エディ・マーフィ ピート・デイビッドソン キキ・パーマー エヴァ・ロンゴリア イスマエル・クルス・コルドバ
現金輸送員のラッセル(エディ・マーフィ)とトラヴィス(ピート・デヴィッドソン)は、仕事中に武装強盗の襲撃に遭い誘拐される。トラヴィスは誰が輸送情報を漏らしたのか疑問を抱くが、襲撃犯の正体は前夜に一夜を共にした女性・ゾーイ(キキ・パーマー)だった。一方、仕事終わりに妻・ナタリー(エヴァ・ロンゴリア)との結婚25周年記念ディナーを約束していたラッセルは、「協力しなければ妻の命はない」と脅され、トラヴィスと共にカジノ強盗の片棒を担ぐことになる。
そのタイトルからして、ロマンティック・コメディとクライム・スリラーという一見すると相反するジャンルを掛け合わせた、ユニークな作品であるという期待を抱かせます。実際に観てみると、この映画はその期待を裏切らない、軽快で楽しいエンターテイメントに仕上がっていました。
まず、特筆すべきは、主要キャラクターたちの魅力と、彼らが織りなす人間模様です。主人公の男は、どこか抜けていて、しかし憎めない愛すべきキャラクター。一方、彼が恋に落ちる女性は、ただ美しいだけでなく、芯の強さと意外な一面を併せ持っています。この二人の掛け合いが、映画全体にユーモアと温かさをもたらしています。彼らが少しずつ心を通わせていく過程は、定番のラブストーリーでありながらも、強盗という非日常的な設定が加わることで、常にハラハラドキドキさせられます。
全体的に非常に軽やかでポジティブです。シリアスになりがちな強盗というテーマを、あくまで恋愛を成就させるための「手段」として描くことで、重苦しい気持ちになることなく、純粋にストーリーを楽しむことができます。アクションシーンも派手すぎず、かといって物足りなくもない、絶妙なバランスで描かれており、コミカルな雰囲気を損なわないように工夫されています。

出典:映画.com
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