出典:Prime video
【烏 カラス】
カナダ 2007年
監督:シェルドン・ウィルソン
主演:ショーン・パトリック・フラナリー ロッド・テイラー スティーヴン・マクハティ クリスティン・ブース アマンダ・ブルジェル ジョン・ラルストン
ある静かな田舎町で、牧場主が血まみれの死体になって発見された。保安官のウェインは死体に残った傷跡と、通常は群れを作らないワタリガラスの大群を見て、関係があるのではないかと考える。だが凶暴化したカラスたちはすでに人間を襲い始めていた。
まず、この映画は、パニックホラーやアニマルパニックというジャンルに属します。鳥の襲撃を描いたヒッチコックの古典的名作『鳥』に影響を受けているとされており、そのオマージュとして制作された作品です。しかし、ただのオマージュに留まらず、独自の恐怖とサスペンスを追求しています。
物語の舞台は、アメリカの静かな田舎町。ある日、牧場主の無残な死体が発見されるところから、この物語は始まります。保安官のウェインが事件を調査する中で、普段は単独で行動するはずのワタリガラスが異常なほどの大群をなしているのを目撃します。その異変が、単なる自然現象ではないと気づいた時には、すでにカラスたちは人間を餌と認識し、町中で次々と人々を襲い始めていました。
この映画の魅力は、そのじわじわと迫りくる恐怖です。一羽一羽は小さくても、群れを成した時の圧倒的な存在感と、高い知能を持ったカラスたちが人間を追い詰めていく様子は、観客に強いプレッシャーを与えます。派手なアクションやショッキングな描写に頼るだけでなく、音や影、そしてカラスたちの不気味な鳴き声によって、精神的な恐怖を巧みに演出しています。
また、単なるパニック映画としてではなく、人間ドラマやサスペンス要素も盛り込まれています。異常な事態に直面した町の人々が、それぞれにどう行動し、どう生き残ろうとするのか。彼らの人間関係や葛藤が、物語に奥行きを与えています。

出典:Prime video
コメント