【9人の翻訳家 囚われたベストセラー】ミステリー・スリラー映画

スリラー映画
像画出典:Prime video
出典:映画.com

【9人の翻訳家 囚われたベストセラー】

詳細

フランス 2019年
監督:レジス・ロワンサル
主演:ランベール・ウィルソン   オルガ・キュリレンコ   リッカルド・スカマルチョ   シセ・バベット・クヌッセン   エドゥアルド・ノリエガ   アレックス・ロウザー  アンナ・マリア・シュトルム   フレデリック・チョウ   マリア・レイチ   マノリス・マブロマタキス   サラ・ジロドー   パトリック・ボーショー

ストーリー

舞台はフランスの人里離れた村にある洋館。全世界待望のミステリー小説「デダリュス」完結編の各国同時発売のため、9人の翻訳家が集められた。外部との接触が一切禁止され、日々原稿を翻訳する。しかしある夜、出版社社長の元に「冒頭10ページをネットに公開した。24時間以内に500万ユーロを支払わなければ、次の100ページも公開する。要求を拒めば、全ページを流出させる。」という脅迫メールが届く—誰が、どうやって?

『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』予告編
感想

映画『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』は、多くの観客を惹きつける独特の雰囲気と緻密なプロットが魅力の作品です。この映画の最大の特長は、物語の舞台となる密室空間と、そこに集められた9人の個性豊かな翻訳家たちでしょう。彼らが翻訳を任された世界的ベストセラー小説の最終章10ページが、何者かによってインターネット上にリークされてしまいます。この事件をきっかけに、彼らは容疑者として一つの部屋に閉じ込められることになります。
この映画は、ミステリーファンにとってたまらない要素が詰まっています。閉鎖された空間、限られた登場人物、そして裏切り者を探すという古典的な設定でありながら、現代のテクノロジーとSNSが絡むことで、新鮮なサスペンスを生み出しています。物語は、リーク犯人探しという軸だけでなく、登場人物それぞれの背景や思惑が少しずつ明らかになっていくにつれて、深みを増していきます。
見どころの一つは、登場人物たちの心理描写です。閉じ込められた翻訳家たちは、疑心暗鬼にかられ、互いに探り合い、言葉の応酬を繰り広げます。それぞれのセリフや行動、そして表情一つ一つに、彼らの本音が隠されているようで、観客はまるで自分もその場にいるかのように、誰が犯人なのかを推理する面白さを味わえます。
また、本作は単なる犯人探しに留まらず、出版業界の裏側や、創作物に対する人々の情熱、そして言葉の持つ力についても深く考えさせられます。翻訳家という職業にスポットを当て、言葉を扱うプロフェッショナルたちがどのように作品と向き合うのか、その葛藤や誇りも描かれている点も見逃せません。

4.2
出典:映画.com

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