【MEMORIA メモリア】ドラマ・ミステリー映画

ヒューマンドラマ映画
像画出典:Prime video
出典:Prime video

【MEMORIA メモリア】

詳細

コロンビア/メキシコ/フランス/イギリス/タイ/ドイツ 2021年
監督:アピチャッポン・ウィーラセタクン
主演:ティルダ・スウィントン   エルキン・ディアス   ジャンヌ・バリバール   ダニエル・ヒメネス・カチョ   フアン・パブロ・ウレゴ   ダニエル・トロ

ストーリー

とある明け方、大きな爆発音に驚き目覚めたジェシカは、その日以来自分にしか聞こえない爆発音に悩まされるようになる。姉を訪ねてボゴタを訪れた彼女は、建設中のトンネルから発見された人骨を研究している考古学者のアグネスと親しくなる。アグネスに会いに訪れた発掘現場の近くの町で、ジェシカは魚の鱗取り職人のエルナンと出会い、川のほとりで思い出を語り合う。一日の終わりに、ジェシカは目の醒めるような感覚に襲われる。

映画『MEMORIA メモリア』予告編
感想

『MEMORIA メモリア』は、タイを拠点とするアピチャッポン・ウィーラセタクン監督の作品です。彼の作品は、夢と現実、生と死、記憶と忘却といったテーマを、詩的で静謐な映像と音響で探求することで知られていますが、この作品もまさにその真骨頂と言えるでしょう。
まず、この映画を語る上で欠かせないのが、その音響体験です。主人公のジェシカが、繰り返し聞こえてくる謎の「音」を追うという物語の性質上、常に耳を澄ませることになります。不意に響く爆発音のような、しかしどこか人工的なその音は、ジェシカだけでなく、私たちの心にも深く響き、不安や好奇心、そして圧倒的な孤独感を呼び起こします。映画館の優れた音響システムで鑑賞すると、その体験はさらに強烈なものとなり、まるで自分自身がジェシカと共に「音」を探しているかのような感覚に陥ります。
物語は、コロンビアを舞台に、英国人のジェシカ(ティルダ・スウィントン)が、妹の見舞いのためにボゴタを訪れるところから始まります。しかし、彼女の旅の目的は、次第にこの謎の音の正体を探ることに変わっていきます。この映画は、一般的な物語の進行とは異なり、明確な目的や結末を提示するのではなく、ジェシカの「彷徨(さまよい)」を静かに見つめ続けます。彼女が様々な場所で様々な人々と出会い、会話を交わす中で、物語はゆっくりと、まるで水面に波紋が広がるように展開していきます。

4.0
出典:Prime video

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