【エレメンタリ ~鍛冶屋と悪魔と少女~】ゴシック・ホラー映画

ホラー映画
画像出典:Netflix
出典:Netflix

【エレメンタリ ~鍛冶屋と悪魔と少女~】

詳細

フランス/スペイン 2018年
監督:パウル・ウルキホ・アリホ
主演:カンディド・ウランガ   ウマ・ブラカグリア   エネコ・サガルドイ

ストーリー

自らの不幸を憂い、悪魔を拷問にかける孤独な鍛冶屋。憎しみ合う2人がひとりの少女に出会ったとき、運命の歯車が動き出す。バスク地方に伝わる民話を映画化。

『エレメンタリ ~鍛冶屋と悪魔と少女~』Netflix
感想

タイトルから「ホラーかな?」「グロいかな?」と身構えてしまう方もいるかもしれません。しかし、この作品はそうした先入観を良い意味で裏切ってくれます。むしろ、ダークファンタジーでありながら、心にじんわりと響く温かさを持つ、とてもユニークな映画です。
舞台は19世紀のバスク地方。陰鬱で不気味な雰囲気が漂う人里離れた鍛冶屋と、そこに住む孤独な男が主人公です。彼は悪魔を捕らえ、拷問にかけているという、なんともショッキングな設定から物語は始まります。この「悪魔を拷問にかける鍛冶屋」という設定だけでも、この作品がただのホラーではない、ひねりの効いたストーリーであることを予感させます。
しかし、この映画の真の魅力は、その鍛冶屋と、ひょんなことから彼と悪魔に関わることになる一人の少女、そして憎めない「ある悪魔」との交流にあります。この3人の関係性が、物語の軸となって展開していくのです。
まず特筆すべきは、悪魔のキャラクター造形です。一般的に悪魔といえば、冷酷で狡猾、人間を恐怖に陥れる存在として描かれることが多いですが、この映画の悪魔は違います。見た目はまさに「悪魔」そのものなのですが、その内面にはどこか人間味があり、ドジでおっちょこちょいな一面も持ち合わせています。そのギャップが非常にコミカルで、シリアスな展開の中でも思わず笑ってしまうようなシーンがいくつも散りばめられています。この憎めない悪魔の存在が、作品全体を重苦しい雰囲気から解放し、見る者を惹きつけます。

4.0
出典:Netflix

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