【殺人鬼の存在証明】クライム・スリラー映画

スリラー映画
像画出典:Prime video
出典:Prime video

【殺人鬼の存在証明】

詳細

ロシア 2021年
監督:ラド・クヴァタニヤ
主演:ニコ・タヴァゼ   ダニール・スピバコフスキー   ユーリヤ・スニギル   エフゲニー・トゥカチュク   アグラヤ・タラーソヴァ

ストーリー

1991 年、負傷した女性が森の近くで保護される。女性の証言から、10 年以上殺人を続けていた連続殺人犯の手口に酷似していることが明らかになり、既に 1988年に捕まっていた犯人は誤認逮捕だったことが判明する。新たな容疑者であるアンドレイ・ワリタ( ダニール・スピヴァコフスキ) を追い詰めた捜査責任者のイッサ( ニコ・タヴァゼ) は、尋問をする中でワリタがそれまでの連続殺人を犯した真犯人だと確信していくが、彼の口から驚愕の真実を聞かされることになる…

映画『殺人鬼の存在証明』予告編
感想

映画『殺人鬼の存在証明』は、単なる猟奇殺人スリラーの枠を超えた、非常に重厚で思索的な作品です。
この映画の最大の特徴は、複雑に絡み合う時系列と、張り詰めたような重苦しい空気感です。物語は、連続殺人犯を追う刑事たちの現在と過去の捜査が交錯しながら進行します。これにより、観客はただ事件の顛末を追うだけでなく、散りばめられたピースを一つずつ拾い集め、自らパズルを解いていくような感覚を味わえます。
また、登場人物たちの心理描写が非常に深く掘り下げられています。特に、事件の真相に迫っていく主人公の刑事と、彼が対峙する容疑者との間の、静かでいて狂気的な駆け引きは本作の大きな見どころです。犯人役の俳優の演技は、観る者に強烈な印象を残し、単なる悪役ではない、人間の闇の奥底にあるものが巧みに表現されています。
ソ連崩壊直前の時代を背景にした、どこか冷たく、荒涼とした映像美もこの映画の魅力を引き立てています。単なるエンターテイメントとして消費されることのない、見る者の心に深く突き刺さるようなリアリティがそこにはあります。

4.0
出典:Prime video

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