【ザ・ダート: モトリー・クルー自伝】音楽・伝記映画

ミュージカル・音楽映画
画像出典:Netflix
出典:Netflix

【ザ・ダート: モトリー・クルー自伝】

詳細

アメリカ 2019年
監督:ジェフ・トレメイン
主演:ダグラス・ブース   イワン・リオン   ダニエル・ウェッバー   デヴィッド・コスタビル   ピート・デイビッドソン   マシン・ガン・ケリー

ストーリー

音楽界でスターダムにのし上がり、地獄のふちをはうようなどん底を経験したLAの4人組。ベストセラー自叙伝を基に、その怒涛(どとう)の半生を赤裸々に描き出す。

『ザ・ダート: モトリー・クルー自伝』予告編 – Netflix 
感想

この作品は、単なる伝記映画という枠を超え、「彼らが自ら語る自分たちの物語」として、非常に特異な映像表現とアプローチを採用しています。
映画の原作が、モトリー・クルーという実在のバンドメンバーが共同で執筆した自伝であるという事実が、この映画のトーンを決定づけています。
メンバーがカメラに向かって直接語りかける手法は、観客に「これは彼ら自身が見た、彼らの人生の真実である」と強く印象付けます。これにより、観客は物語を客観的に評価する立場から、彼らの内輪の話を聞く共犯者のような立場へと引き込まれます。
彼らは自分たちの成功だけでなく、ドラッグ中毒、トラブル、そして大きな事故といった「人生の暗部」を、容赦なく、そしてある種突き放したような態度で描写します。この「不都合な真実」を隠さない姿勢こそが、彼らのファンが求めるものであり、同時にこの映画を商業的な美談に終わらせない要因となっています。
本作の監督は、MTVの過激なドキュメンタリー番組『ジャッカス』などを手掛けたジェフ・トレメインです。この監督の人選が、映画のトーンとテンポに大きな影響を与えています。
俳優陣の演技と外見の再現度の高さは、ファンにとってこの映画の大きな見どころの一つでしょう。
演じる俳優たちは、単に外見を似せるだけでなく、各メンバーが持つ独特なパーソナリティ――例えば、ニッキーの冷徹な知性、トミーの純粋な狂気、ヴィンスの豪快なスター性、ミックの静かな孤高――を、非常にエネルギッシュに体現しています。
ステージ上でのパフォーマンスシーンは、モトリー・クルーの音楽と視覚的な魅力を最大限に引き出しています。80年代のLAメタルシーンが持っていたギラギラとした派手さ、そして観客を熱狂させる危険な魅力が、スクリーンから溢れ出してきます。

4.3
出典:Netflix

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