【ハウス・オブ・ダイナマイト】サスペンス映画

ミステリー・サスペンス映画
画像出典:映画.com
出典:映画.com

【ハウス・オブ・ダイナマイト】

詳細

アメリカ 2025年
監督:キャスリン・ビグロー
主演:イドリス・エルバ   レベッカ・ファーガソン   ガブリエル・バッソ   ジャレッド・ハリス   トレイシー・レッツ   アンソニー・ラモス   モーゼス・イングラム   ジョナ・ハウアー・キング   グレタ・リー   ジェイソン・クラーク

ストーリー

1発の出所不明のミサイルが米国に向けて発射された。一体誰が発射したのか、そしてどう対応するべきか…。今、時間との闘いが始まる。

『ハウス・オブ・ダイナマイト』予告編 – Netflix
感想

キャスリン・ビグロー監督が描くNetflix映画『ハウス・オブ・ダイナマイト』は、冒頭からラストまで極度の緊張感が持続する、非常に見応えのあるポリティカル・スリラーです。
この作品の最大の魅力は、出所不明のミサイルがアメリカ本土へ向けて発射されるという、考え得る最悪の危機がタイムリミット付きで描かれる点です。ドキュメンタリーのようなリアルな映像と、まるでその場にいるかのような音響設計により、観客もホワイトハウスのシチュエーションルームにいる政府高官たちと一緒に、胃が締め付けられるような緊迫感を味わうことになります。
特に注目したいのは、一つの出来事を複数の登場人物の視点から繰り返し描く独特の構成です。同じ「〇〇分間」を、立場や役割の異なる人々の視点で追体験することで、核の危機に直面した際のシステムの脆弱性や、人間の極限の心理が多角的に浮き彫りになります。
派手なアクションよりも、情報戦や会議室での緊迫した会話劇が中心ですが、その裏側にある決断の重さと判断の難しさがずっしりと胸に響きます。キャスト陣のリアリティのある演技も相まって、彼らが背負うプレッシャーが画面越しに伝わってきます。
この映画は、単なるエンターテイメントとしてだけでなく、「平和とは何か」「誰が、いつ、何を決定するのか」という、私たちが普段目を向けない現代社会の根源的な不安を突きつけてくるかのようです。観賞後には、登場人物たちと同じように、極限状態での『自分ならどうする?』という重い問いが残るでしょう。

4.3
出典:映画.com

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