【パージ:大統領令】クライム・スリラー映画

スリラー映画
像画出典:Prime video
出典:Prime video

【パージ:大統領令】

詳細

アメリカ 2016年
監督:ジェームズ・デモナコ
主演:フランク・グリロ   エリザベス・ミッチェル   ミケルティ・ウィリアムソン   ジョセフ・ジュリアン・ソリア   ベティー・ガブリエル   イーサン・フィリップス   レイモンド・J・バリー   エドウィン・ホッジ   テリー・セルピコ

ストーリー

オーエンズ牧師率いる極右政権NFFAが支配するアメリカ。政府は犯罪抑制の最終手段として、“パージ”こそがアメリカを偉大にし ていると容認していたが、貧困層や弱者を排除しようとしていると訴える無所属のローン上院議員らの台頭により、賛成派と反対派との間で国内は分断され、その是非を問う大統領選の真っ只中、世界の運命を左右する12時間が新たに幕を開ける — 警察も病院も機能しないパージの夜、NFFAの暗殺計画からローン上院議員を守る為、彼女の護衛を務めるレオ。しかし、裏切り者によって、二人は暴力と混沌に満ちた首都ワシントンD.C.の路上に放り出されてしまう。怪し気な武装集団に追われながら、果たして二人は生き延びることが出来るのか・・・?

映画『パージ:大統領令』予告編
感想

映画『パージ:大統領令』は、「年に一度、12時間だけ全ての犯罪が合法になる」という衝撃的な法律「パージ」が存在する世界を描くシリーズの第3作目です。今回は、そのパージ法廃止を訴える大統領候補者が、パージの夜に命を狙われるという、政治的な色合いが濃いテーマが加わり、前作までとは異なる緊張感が生まれています。
最大の見どころは、設定の持つ「ありえないけど、もし現実にあったら?」という問いかけの強さです。極限状況下で剥き出しになる人間の狂気、そして社会の格差や弱者排除というテーマが、暴力的な描写とともに突きつけられます。
主人公となるのは、大統領候補者を守るシークレットサービスと、彼女を助けるために立ち上がる街の一般市民たち。彼らが織りなす逃亡劇と戦闘シーンはテンポが良く、フランク・グリロ演じるタフな主人公の活躍もあり、アクション映画としての面白さは十分です。特にパージの夜の街の混沌とした描写は、世紀末的な雰囲気があり、映像的なインパクトがあります。
ただし、シリーズの核心である「パージ」の制度的な問題点や社会的なメッセージに深く切り込むよりも、護衛アクションとしての側面が強く出ているため、純粋なサスペンスやホラーを期待すると少し物足りなさを感じるかもしれません。しかし、現在の社会情勢に対する痛烈な風刺が随所に散りばめられており、「民主主義とは何か」「暴力は解決策なのか」といった疑問を観客に投げかけます。
シリーズとして観ていなくても楽しめる独立したストーリーですが、この非現実的な設定をどこまで受け入れられるかで評価が分かれる作品です。全体としては、ハラハラドキドキのアクションと、社会派のメッセージ性が融合した、見応えのあるエンターテイメント作品と言えます。

4.0
出典:Prime video

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